自分の家を建てるコトをスタートする時に、
多くの方が“2階建て”を当たり前に建てるコトを考えてしまい、
かつ、2階部分には、当たり前のように
子供部屋をつくろうと思い込んでしまっています。
そもそも、実家や知人たちがこの間取りで家を建てているし、
どこの住宅会社のモデルハウスや見学会を見に行っても、
基本的にこの間取りが多いので、
必ずしも“そうだよな”と思い込んでしまうからです。
しかし、この間取りのつくり方は、
将来を考え住宅ローン完済までの本当に使いやすく住みやすい間取りなのでしょうか?
数年前にトヨダで家を建ててくださった当時30代のご主人様は、
高所恐怖症という理由で平屋を建てる選択をされています。
また、ご家庭によって違いはあるとは思いますが、
2階に子供部屋を作った場合、子供たちは自分の部屋を
活用しにくくなります。
なぜかというと、“上下階にいちいち持ち運びするのが面倒くさいから”です。
また、幼い頃は子供たちにとって、親の気配が感じられない個別の空間
で過ごすことは、お化けが出そうな気がして不安でたまらないものです。
台風の時などの暴風雨時、私の娘もびびってました。
そうなれば、あまり自分の部屋で過ごそうとはしません。
その結果、子供たちの荷物が1階のLDKに全て散乱することになります。
遊び用具はリビングに集まり、学校用品はダイニングの場所に
そして着替えはソファー付近のあたりになると思われます。
◎子供部屋を1階につくるという選択肢
そこで、最近弊社が提案させていただくのが、
1階に子供部屋をつくるという選択肢です。
1階に子供部屋を作れば、親の気配も感じられ、
自分の部屋を最初から活用してくれやすいからです。
◇メリット1:リビングが散らからない
子供たちが自分の部屋を活用してくれるようになれば、
子供の荷物は子供部屋に運ぶことが出来るようになり、
リビングやダイニングやソファーのまわりから、
余分な荷物が減ることとなり、リビングがいつもスッキリします。
そうすることで、見事に子供部屋が子供専用の場所となります。
その結果、突然の来客があったとしても、子供部屋のドアさえ
閉めておけば、バタバタと急いで片付けをする必要もなく、
余裕で客人を迎えることが出来るようになります。
◇メリット2:余分な部屋を削ることが出来る
2階建てありきで家を考え、子供部屋を2階につくった場合、
1階がリビングだけになると不便になってしまうため、
1階に和室か洋間のとりあえず6帖ぐらいの部屋を余分に作ろうと考えてしまいます。
理由は、ご両親が泊まりに来た時やお友達や家庭訪問で自宅に来ることも考慮してです。
しかし、この部屋は、あまり有効に使われることがないというのが実情ではないでしょうか?
(もちろん個人差はあります。)
例えば、和室や洋間の仕様によって費用は違いますが、
この6帖をつくるだけで、約200万円ものコストがかかっているにもかかわらずです。
その点、子供部屋が1階にあると、
ご両親が泊まりに来たり、お友達や家庭訪問で先生が自宅に来る時も、
この部屋を有効に使うことができるのです。
家庭訪問やお友達がみえた時は、
子供たちの荷物を子供部屋に詰め込んでおけば、
スッキリきれいなリビングに先生やお友達を案内することができますし、
ご両親が泊まりに来た時には、
子供部屋を使っていただければ良いわけです。
このように部屋を兼用で有効活用することを考えれば、
無駄な建築コストを大幅にカットすることも出来るというわけです。
◇メリット3:老後暮らしの増築費用を全額カット出来る
たぶん多くの方が、今の状況だけを考えて
家づくりの予算や間取りを考えてしまいがちですが、
忘れてはならないのが、将来の老後もずっとこの家で過ごすということです。
このように老後の暮らしや資金のことまで考えた上で、
家づくりをするようにしなければいけません。
もしも、1階に部屋や収納が少ない理由で、
将来500万円以上も余分な出費をしてまで、
老後用の部屋や収納を作らないといけなくなります。
また、洗濯干場が2階のベランダであった場合、
そのスペースもついでに作らざるを得なくなってしまったりします。
そして、さらに100万円以上の余分な負担を
強いられることになっていまいます。
そうなると、将来のムダな出費を減らすという観点からも、
1階に子供部屋をつくるという選択肢を
考えていただいても良いのではないでしょうか?
このように子供部屋に限らず、家づくりでは、昭和時代から
知らず知らずの間に縛られてしまっている固定概念が数多く存在します。
そして、その固定概念によって、ムダな出費をしていることで、
家を使いにくくしてしまっていたりもします。
性能や耐震のことだけではなく、
家づくりにおける他の大切なことについてもしっかりと学び、
正しい知識を身につけ、情報を見つける視野を広げていただきながら、
あなたにとって、ベストな家づくりの選択をしてください。
今は「令和の時代」ですから、令和の家づくりを考えていただければ幸いです。