これから計画的にお金を増やしていくためには、
自分の収入を上げることはもちろんですが、
お金の仕組みを理解し資産運用をしていくべきだと考えています。
そして、令和時代ではそのための
「金利」について理解しておく必要があります。
家づくりをする際には、必ず運用資金を捻出する工夫を
していただきたいと考えています。
まず、金利についてですが、
金利には「単利」と「複利」の2種類があります。
単利とは、もともとのお金だけに金利がつく仕組みで、
複利とは、元本に金利を加えた金額に
金利がつく仕組みのことです。
例えば、1年間で金利が5%つく金融商品を1万円分購入し、
5年間運用した場合、単利であれば、
1万円+1万円×0.05(5%)×5年=12,500円であるのに対し、
複利であれば、
1万円×1.05×1.05×1.05×1.05×1.05=12,763円となります。
つまり、単利より複利の方が、
効率的にお金が増えていくというわけなのですが、
この差は、金額の大小はもちろんのこと、
期間が長くなればなるほど、ますます広がっていきます。
100万円を20年間運用した場合、
単利だと、ちょうど2倍の200万円になるのに対し、
複利だと、約265万円となり、
同じ運用でも圧倒的な差が生じるという感じになります。
そして、手持ちの資産を増やしていくためには、
複利の力を最大限に活用すべきです。
また、この複利の恩恵をより長く享受するためにも、
短期的な投資を考えるのではなく、
若いうちから計画的に、
長期間で積立て・運用を考えていくようにすべきだと考えられます。
◇◇住宅ローンは単利?複利?
金利は預ける時も借りる時もついてくるものですが、
借金の中で最も大きい額であり、
最も期間が長くなる住宅ローンは、
複利で金利が計算されていくことをご存知でしょうか?
これは、出来るだけ住宅ローン借入は少なくすべきなのですが、
現実は、多くの方がその真逆の選択をしてしまっています。
確かに、家は一生に一回だけの、
やり直しがきかない大きな買い物です。
そして、多くの方が、
より多く自分たちの理想や願いを叶えたいと、
より広い土地を求め、
より広い家を求めようとしてしまいます。
ですが、土地が広くなれば、
それに連動して土地の予算は高くなってしまいますし、
家が大きくなれば、
それに連動して家の予算も高くなってしまいます。
また、それだけではなく、
土地が広くなれば庭の工事費用も高くなってしまいますし、
一生払い続けて行く固定資産税も高くなってしまいます。
家が広くなれば、
維持費として一生がかかってくることになる
電気代もそれに連動して高くなってしまうでしょうし、
土地同様、固定資産税も高くなってしまいます。
つまり、ローンの金額を増やす選択をしてしまうことで、
金利の支払いを余計に増やしてしまうだけではなく、
これからずっと必要となる金利以外の出費までも、
余計に増やしてしまっているという訳なのです。
◇◇これからの家づくりの考え方
これから日本が迎える社会は、
少子化であり超高齢化社会です。
その影響を受け、今後は、
社会保険料・税金アップによる可処分所得の低下、
年金支給減額、年金支給年齢引き上げ、
といった厳しい現実が待ち構えています。
これに連動して年々安定的に収入があがり、
年金でまかなえないお金を
退職金でまかなえるなら、
これに越したことはありませんが、
これも決して期待出来るものでもないのが、
私たちの現状ではないでしょうか?
そして、これからは、
全ての方が、家にかけるお金を少しでも抑え、
その抑えた分を、複利で長期間運用出来るものに
しっかり積立てしていくべきであると考えています。
家にかけるお金を減らすためには、
必要なものと不必要なものをしっかりと見極め、
1㎡でも小さい家にすべきだと考えられます。
そして、家が小さくなれば、
家の価格が抑えられることはもちろんのこと、
土地もその分小さくすることが出来、
その結果、土地の価格も抑えることが出来るようになります。
また、土地が小さくなれば庭の工事費用も抑えられますし、
イニシャルコストだけではなく、
後々の電気代や税金といったランニングコストも
抑えることが出来るようになります。
家をつくるということは、
あなたの「暮らし」をつくるということなのです。
このようにして、これから先の一生涯の暮らしを、
より豊かなものにするためにも、
家にお金を掛けすぎないようにしていただければと思います。
そして、同時にお金の知識もつけていただき、
老後に向けてしっかり貯金を増やしていっていただければ幸いです。