建て替えではなく土地を購入してから家づくりをする場合、
今の家賃よりも数万円負担を増やした状態で住宅ローンを組まれる方が
数多くいらっしゃいます。
しかし、建てた後の暮らしやその先のことまで考えると、
たとえ自己資金がそれほどなかったとしても、あるいは全くなかったとしても、
出来れば今の家賃ぐらいの負担で家づくりをはじめたら良いと思います。
そして、それを実現するためには、土地購入費用と建築費用、
それから外構工事費用を出来る限り最小限に抑えていく必要があります。
今回は、土地購入費用を最小限に抑えるために、
知っておいていただきたい3つのコトについてお伝えしていきます。
◎その1:日当たりが良い土地は探さないコト
家を建てる場合に誰もが、日当たりが良い家にしたいと思います。
次に明るくて風通しが良い家にしたいと思うことでしょう。
そして、それが実現に出来そうな南側に障害物がない
日当たりが良い土地を探し、購入しようとします。
しかし、実際にそういった土地に建っている家を見てみると、
果たして本当に明るくて風通しが良い家になっているでしょうか?
こういった土地の場合、住宅会社は当たり前のように、あるいはお施主さんに言われるがまま、
南にたくさん大きな窓をつくってしまいます。
その結果、その窓はいつも外から丸見えの窓となってしまいます。
そして、いつもカーテンを閉めたままになってしまいます。
それどころか、直射日光がキツ過ぎて、
シャッターまで閉め切っている家も多々あります。
こうなれば一切光が入らなくなってしまいますし、
カーテンの費用やシャッターなど費用に
余分なコストを掛けてしまわざるを得なくなります。
また、日当たりが良い土地は価格も最も高く設定されています。
そして、競争が激しいため、値引きも一切してもらえず、
不動産屋さんの言い値で購入せざるを得ないため、
建築コストに加えて、土地購入予算までも割高になってしまうというわけです。
◎その2:不動産屋さんに土地を探してもらわないコト!
不動産屋さんに土地を探してもらうのも、
無駄に出費を増やす原因となってしまいます。
これには、3つ理由があります。
1つ目の理由が、不動産屋さんは建築に関しては素人だからです。
それゆえ、形が良かったり、日当たりが良い土地ではないと、
良い家が建てられないと思い込んでしまっているため、
それが実現しやすい形や日当たりが良い土地をオススメしてきます。
また、平屋を建てたいと伝えると、
無駄に20〜30坪も広い土地を提案されることになってしまいます。
もちろん、それを鵜呑みにして、そんな土地を買ってしまったら、
それだけで一気に返済金額が2万円前後もアップしてしまうことにもなりかねません。
また税金も高く支払い続けることとなります。
そして、2つ目の理由が、
形や日当たりが良い土地の方が売れやすいからです。
みんなが形や日当たりが良い土地を買いたいと思っているため、
不動産屋さんはこのような土地から優先的にすすめてくれるわけですが、
もちろん、みんなが欲しい土地=価格も高い
というのは、言う間でもありません。
3つ目の理由は、
不動産屋さんは、土地の値段が高い方がより儲かるからです。
不動産屋さんの収入は、土地の持ち主である場合、“売値―原価”であるため、
より高く売れた方がより儲かります。
また、仲介で土地を販売する場合、仲介手数料は、土地の値段に左右されています。
土地の価格が高ければ、それに連動して仲介手数料は高くなり、
土地の価格が安くなれば、それに連動して仲介手数料も安くなります。
それなら同じ手間がかかるとすると、
より儲かる土地をすすめるようになるというわけです。
◎その3:正しい資金計画をするまでは土地を探さない!
そして、なにより一番に気を付けていただきたいことが、
自分が土地に掛けて良い予算を正確に理解していない状態で
土地を探さない!ということです。
この状態で、土地探しをしてしまうと、確実に土地に予算をかけ過ぎてしまいます。
無駄に広い土地を買ってしまったり、
無駄に高い土地を買ってしまったり、
そうなってしまうと住むための家が平成時代の性能以下になってしまいます。
そうならないために、まずはライフプランと資金計画を行うことによって、
土地に掛けられる正確な予算を把握していただき
その予算の中で土地探しを始めていく計画を踏んでいただくことが、
なにより大切なことになってきます。
土地探しでは、まずはライフプランと資金計画を行い、
ご自身の予算をきちんと把握してから行うようにしていきましょう。
そして、予算の中で、ちょっと気になる土地に出会ったとしたら、
住宅会社に相談し、土地を見てもらい契約前にその土地に合わせて
間取りを描いてもらってください。
というのも、予算的にも住みやすさや使いやすさ的にも、
問題ないことを確認した上で土地の契約に進むのが、
土地購入からの家づくりでは最良の方法だからです。
ぜひ参考にしていただければ幸いです。